<セット間アドバイスについて その3>(2005/11/03)

今号は、セット間アドバイスについて、私の体験を少しお話します。

1つ目は、東海学生リーグ(団体戦)に選手として試合に参加していた時の話です。

学生のリーグ戦と言えば、応援合戦がモノすごい試合で、1セット目を
終えてベンチに戻った私も、大変興奮した精神状態でした。

セット間アドバイスで、コーチから技術的なアドバイスを受けました。

頭の中で反芻しながら、コートに戻ろうとしたのですが、
戻り際に、別の選手から「OBU、気合だ!」と声を掛けられました。

その選手は私を励ますつもりで、声を掛けてくれたのだと思いますが、
私はその一言で「そうだ、気合だ!」と思い込んでしまいました。

そして、その前に言われた技術的なアドバイスを、すっかり忘れてしまいました。(笑)

私も、アドバイスの中では、最後に言われたことが最も印象に残ります。
(前号を参照してくださいネ。)

その試合は、得点しようが失点しようが、とにかく「気合だ」と
自分に言い聞かせ、運良く勝つことが出来ました。 (^^;

「結果オーライ」と言ってしまえば、それまでですが。(笑)

宿舎に帰ってからのミーティングで、今日の試合の出来事を話しました。
その結果「やはり、それではまずかろう」と言う結論になり、
以降、アドバイザーは一人という約束になりました。

前号で「選手に最も伝えたいことは一番最後にもう一度言う」と
ご紹介しましたが、実は、この経験談からなのでス。(笑)


・・・・・
2つ目も学生時代の話です。
女子チームの監督としてベンチコーチに入った時のことです。
当時の女子のキャプテンのR子から依頼されたのです。

「これも俺の人徳かな?」って、一人でいい気になっていました。(^^;

しかし後で理由を聞いてみると
  「(あなたは)あまりゴチャゴチャ言わないタイプだと思うし・・」
  「私達は私達で何とかするから、ポイントだけアドバイスしてよ。」
ということらしいです。                      ← なんじゃ、そりゃ? (笑)

まあ、その無口な監督の代表として私が選ばれたワケです。(笑)

もう一つの理由は、私がカットマンだったからです。
実は当時の女子チームには3人のカットマンがいましたし、
また相手チームにもカットマンが数人いました。

「あなたはカットマンなんだから、少しはアドバイス出来るでしょ?」
と、言うことらしいです。                  ← うーむ。ま、まあな・・・(汗)。

当時の女子キャプテンR子は、いい読みをしていましたね。

と言うのも、2部リーグで優勝を決めるA大学との試合で、
カットマンダブルス同士が対戦したのです。

ペアは、我がS大学がエースのR子と1つ年下のT、
対戦相手のA大学は、こちらもエースのB選手とC選手でした。

実力は互角。1本1本のラリーが長く、非常に緊張した雰囲気の中で
試合が進んでいきました。

試合を観ながら、
  「どんなアドバイスをしたら良いのだろう・・・」
正直、私は悩んでいました。

ここまで来ると技術云々ではなく、精神力の勝負だからです。
弱気になった方が負けることは明確でした。

セットカウント1-1(当時は21本制)で、二人はベンチに戻って
きました。そこでナントR子が、後輩のTに先に声をかけたのでした。

「大丈夫。落ち着いて普段の練習通りにやれば、絶対大丈夫だから。」

いつになく真剣なR子の気迫に押されて、私がかけた言葉は、

「お、おう。・・・・そうだな。」

でした。

無口な監督が、さらに無口になってしまいました。(笑)


でも、それではさすがに面目ないので技術的なアドバイスを1つだけしたのです。

「B選手のフォアへツッツキを送ってみようよ」

なんとも弱気で、頼りない言い方でした(笑)が、私なりの「読み」があった上でのアドバイスでした。

緊張した場面では、人はどうしても「安心」を求めます。
つまり自分が最も得意な技に頼ろうとするのです。

ツッツキ合いのラリーにおいて、B選手はバックばかりを使用しており、
フォアのツッツキを、ほとんど使用していませんでした。

と言うことは、B選手はツッツキに関しては、バックが得意で
フォアが苦手なのだろうと、私は読んだワケです。

私の読みは、当たりました。

大事な場面でB選手のフォアツッツキにミスが出て、そこから綻びが広がり、
挽回を焦って攻撃ミスが出たりしました。

あんなに強かったB選手の集中力が、少し落ちたのが分かりました。

R子もTもよく辛抱して粘りきり、かなり際どい勝負でしたが、
なんとか勝利を収めることが出来たのです。

無口な監督、面目躍如です。(笑)

この試合でのセット間アドバイスは、R子の精神的なアドバイス、
私の技術的なアドバイスと、役割分担が出来ていたのだと思います。

ま、当時はそれほど意識していたワケではないんですけど・・・ネ。 (^^;

R子の精神的なアドバイスはTの緊張を和らげました。
緊張さえしなければ、Tは切れたツッツキに威力を発揮します。

元々、R子のツッツキの安定度は群を抜いていましたし、
ツッツキ合いのラリーなら負けないハズだって信じていました。(^^;

私達のやるべきことは何か。

それは
    「足を動かして徹底的にツッツキで粘ること」
    「B選手のフォアへボールを送ること」
と言うように、彼女達の頭の中が整理されていたのが大きかったのだと思います。


では、今号のまとめです。
☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆
  1.緊張した場面では、人は無意識に「安心」を求める傾向がある。
     自分が「これなら安心」というワザを多用するケースがある。
  2.アドバイスの結果、やるべき事が頭の中で整理されていること。
  3.勝負に関係なく、やっぱり選手を信じてあげること・・・かナ?
☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆-☆


シャキーン!(←効果音)
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   OBU’S EYE ★彡
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失敗から学ぶもの。成功から学ぶもの。色々ありますねぇ。 (^^;

本からの知識や自分の体験から、3回シリーズで、セット間アドバイスについて考えてみました。
セット間アドバイスには、これだ!って言う答えはないと思います。

未だに、「ああかな?」「こうかな?」って迷いながらやってまス。(笑)

 

 

2010.05.09 00:00 | Comments(0) | Trackback(0)


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